コンペ用言語2
格の表示は語順と格変化によって表される。
格変化は単語の子音の無気/有気、無声/有声を変えることによって明示する。
基本文型はSVOの順。Sのゾーン(動詞より前)は主語、動作の始点を表す。
Oのゾーン(動詞の後ろ)は目的語、動作の終点を表す。
発音
基本的にはIPAと同じ。
違うものを下に列挙する。
cは[ʃ]を表す。
ḷはlの無声音を表す。
ṃはmの無声音を表す。
ṇはnの無声音を表す。
ṛはrの無声音を表す。
母音を2つ重ねることで長音を表す。
子音の後ろにhを付けることで有気音を表す。
※母音のみの音節の変化について
母音のみの音節は無声無気音として扱う。
母音のみの音節を文法上有声化しなければいけない場合は母音を長音にする。
母音のみの音節を文法上有気化しなければいけない場合は母音の前にhを付ける。
母音のみの音節を有声有声音化しなければいけない場合は同じ母音でhを挟む。
例として「i」という母音のみの音節があった場合を考える。
i…無声無気音
ii…有声無気音
hi…無声有気音
ihi…有声有声音
文法
Hua ṇheṃhi sho.(hua私 ṇheṃhi撫でる sho草)
私は草を撫でる
hua=主語 ṇheṃhi=動詞 sho=目的語)
Ṃhamo phab daz.(ṃhamo赤ん坊 phab弱いもの dazコピュラ)
赤ん坊は弱いものである
弱いのは赤ん坊(=主語)なのでphabは動詞の前に置く
Hel jezami phubab kheg hel gi Thede(hel彼/彼女/それ jezami(cheshaṃhi名付けるの過去形) phupap子供 kheg関係代名詞 gi持っている/所有している(形容詞) Thede人名(「良い」と言う意味の形容詞dedeから))
彼は自分の子供にThedeと名付けた
Thedeは彼の子供(=目的語)なので動詞の後ろ
基本的に名詞は頭の子音が有気無声音、その後の子音は無気有声音となる。
方向格
頭を有気有声音、その後の子音を無気有声音とすると方向や前後関係を表す意味になる。
Hel ṛhahi dhudazo.(ṛhahi行く,進む dhudazo=thudazo(祭祀場)の方向格)
彼は祭祀場へ行く(彼は祭祀場を前にして進む)
動詞の後ろ(動作の終わり)+方向なので目的地や前方を表す。
逆に出発地や後方は動詞の前に方向格を置くことで表す。
上下格
頭を有気無声音、その後の子音も有気無声音にすることで上下関係を表す。
Chajamaadan khuṛhahu ṛhahi.(chajamaadan雨雲 khuṛhahu=khurauu(山)の上下格 )
雨雲は山の上で進む
上は始点のイメージなので動詞の前、下は終点のイメージなので動詞の後に上下格を置いて表す。
遠近格
頭を無気有声音、その後の子音を有気有声音にすることで遠近を表す。
Phabaoo eelh toto daz.(totoいつも(副詞) phabaoo犬 eelh=hel(彼/彼女/それ)の遠近格)
犬はいつも彼女のそばにいる。
近い=始点のイメージなので動詞の前、遠い=終点のイメージなので動詞の後ろで表す。
※副詞は修飾する動詞・形容詞の直前に置く
内外格
頭を無気有声音、その後の子音を有気無声音にすることで内外関係を表す。
Hel gohatha kheg hel gi duraii.(gohatha=khoaada(部屋)の内外格 duraii=thuṛhahi(寝る)の過去形容詞)
彼は自分の部屋の中で寝た。
中=始点のイメージなので動詞の前、外=終点のイメージなので動詞の後ろで表す。
動詞・形容詞について
動詞は動作を表し、形容詞は状態を表す。
動詞の子音は全て有気無声音、形容詞の子音は全て無気有声音である。
動詞の子音を無気有声音に変えることで過去・完了の意味を持つ形容詞となる(過去形容詞)
逆に形容詞を有気無声音に変えることで「〜になる」と言う意味の動詞になる。
形容詞も動詞も単体では修飾が出来ないので、関係詞を多用する。
疑問・命令
疑問は疑問詞であるphaを文の初めに付ける。
命令は命令詞のbaを文の初めに付ける。
道案内の会話
A:Pha ṛhim theṇhetha phom.(ṛhimあなた theṇhetha許す phom私 ※私を許さないか=「すみません」と言う呼びかけ)
すみません。
B:Thudu? (thudu何)
何でしょう?
A:Ba ṛhim khehaha chagja.(khehaha教える chagja道)
道を教えて下さい。
B:Phom rouuz.(rouuz快い ※私は快い=okの意味)
いいですよ。
A:Phom ihiluiigogara aauu thoaa ṛhahi.(ihiluiigogara=hiluiigogara(hiḷhuhi治す+khogara建物=病院)の方向格 aauu〜したい thoaa関係代名詞(先行詞をとらない))
病院に行きたいのですが。
B:Phom khuhatho.(khuhathoわかる,理解する)
わかりました。
Ba ṛhim sucu ṛhahi chagja kheg dam.(sucuまっすぐ damここにある(形容詞))
この道をまっすぐ進んで下さい。
Ṛhim mapa hacha phaiidazo.(mapaそうしたら phaiidazo(phahi遊ぶ+thazo場所=公園))
そうしたら公園が見えます。
Ba ṛhim eelh ṛhahi rhindo.(eelhそれ(hel)の遠近格 rhindo右(ṛhindo)の方向格)
そのそばを右に進んで下さい。
Ṛhim tonton ṛhahi, ṛhim mapa gogharha kheg didiro phitha.(tontonしばらく gogharha建物(khogara)の遠近格 didiro黄色い phitha着く)
しばらく進むと、黄色い建物の近くに着きます。
Hiluiigogara duchiha gekh hel daz daz.(duchiha敷地 gekh関係代名詞(khegの内外格))
病院はその建物がある敷地の中にあります。
A:Ṛhim rouuz.(あなたは快い=ありがとう)
ありがとうございます。